2017年10月12日木曜日

ケース2 ガスプロム Case2 Gazprom


①ビジネスモデルの優位性
ガス供給量の世界シェア約11%(欧州シェア約3割)
価格競争力、供給規模から、欧州・ロシアで優位性を確保。
ガス価格変動、政治的リスクの影響を受けながらも、毎年巨額の利益を確保。
(2014年は約5000億円を掛けたブルガリアのガスパイプラインが政治的理由で建設中止し、
 減損発生したが、それでも1500億ルーブルの黒字)
※1ルーブル=1.95円

②株主還元
2017年度 配当約6.5%(2011年から5%~10%位で安定)

③バランスシート
自己資本比率約64%
総資産約16.9兆ルーブル。保有Cash約1.3兆ルーブル、有利子負債約2.8兆ルーブル。自己資本約10.8兆ルーブル。当期利益が約0.95兆ルーブル。
毎年、1兆ルーブル~2兆ルーブルの営業キャッシュフロー

④割安性
PER3倍程度、PB0.25程度


リスク&ネガティブ要因
・政府が過半の株式を保有している。政治的リスクの影響を受ける。
 特に欧州、トルコ、東アジアへのガスパイプライン投資を行っているが、
 全て政治的リスクがある
→政治リスクが既に株価に織り込まれている。
 収益力高く、減損リスクをカバーできる。
 ガスパイプラインの建設完了(~2021年まで)、政治リスクの緩和で、
 バリューが評価されると大きなリターンを得られる可能性がある。
 逆にダウンサイドのリスクは株価に反映されていることから、限定的。
・ルーブルの変動リスク
→為替は相対的に動く。先進国は軒並み財政状況悪く、
 先進国の財政リスクが顕在化すること、また基軸通貨ドルの役割が低下することで、
 相対的に、財政面に余裕がある新興国通貨の評価が上がる可能性もある。
・取引コスト高い
→株価が引くければ、カバーできる。

Explanation of Gazprom

1. Competitive advantage
 Total share of world Gas supply 11%(1/3 share in Europe).
 Price Competitiveness and the large scale of supply  generates  the competitive advantage 
 in Russia and   Europe.
 Although affected by the fluctuation in Gas price and geopolitical events, Gazprom has earned staggering   amount of profit. 

2. Return to stockholder
    2017FY dividend 6.5% (Dividend 5 - 10 % from 2011)

3.Balance sheet
    Total asset 16.9 trillion ruble, Holding Cash 1.3 trillion ruble, Debt 2.8 trillion.
    Capital 10.8 trillion ruble. Earnings  0.95 trillion ruble.
    1 - 2 trillion operating cash flow every year.

4. Undervalued
     PER3, PBR0.25 

2017年10月1日日曜日

純金積立をしている理由 Dollar-cost averaging gold

毎月、少額ですが、定額の金を買っています。リターンを求めている訳ではなく、精神安定剤的なものです。構造的に色々な角度からのショックの緩衝材として持っています。投資をしていると、テロ、大型地震、戦争、インフレ、国家財政破綻など、カタストロフィックな事象が思考を曇らせることがありますが、金を買うことで不安をやわらげています。毎月金を買うだけなら、マクロ分析やショートのように売買タイミングを図る必要がないので、手間がありません。今日時点で5%くらいプラスです。株に投資してたら、何倍もリターンがあったはずです。

なお、前に取り上げたガスプロムを少し深堀したので、また追記しようか、試案中です。

I have dollar-cost averaged gold every month. I don't really expect to make profits for this trade, but I am mainly doing this to provide peace for my mind. In order to shield my wealth from a potential catastrophe coming from the blind spot, I think it is reasonable to hold some amount of gold. Dollar-cost averaging gold is simple and hassle-free. Holding stocks could  have given me lots more return, but this is my manner.  


2017年9月24日日曜日

インデックス投資のパラドックス The paradox of Index funds

ウォーレンバフェットもお墨付きのインデックス投資についてですがハワード・マークスが今月7日の顧客向けメモで、面白いコメントをしていました。要約するとインデックス投資への資金集中の結果、本来、合理的なインデックス投資が、非合理的になることを予想するというものです。そのプロセスは下のとおりです。

①投資家は利益を求め、アクティブに投資
②歴史的に、アクティブ投資は、インデックス投資をアウトパフォーム出来ていない
(但し、合理的な価格形成には寄与している)
③「②」の結果、マーケットをアウトパフォームしようとするアクティブ投資家が減り、
 インデックス投資に資金が集まる。
④「③」の結果、インデックス採用銘柄が過大評価される一方で、アクティブ投資の競争が薄れ、アクティブ投資の機会が生まれる。
⑤「①」に戻る。

私も昨今の風潮から、インデックスファンドの優位性を当たり前と受け止めていましたがあたり前に受けとめてしまうことほど、株式市場の持つ反射性に気づかないため、フィードバックループに巻き込まれてしまうというロジックに改めて、気づかされました。

今後も、独立的思考、二次的思考、多面的な思考を鍛えて、マーケットに対峙していきたいと思います。

Howard Marks  provided interesting comment on the index investment. To sum up, he says that too much money has gravitated toward index investment  because of its rationality and that would make index investment irrational paradoxically. The process of its cycle is below.

1. Investors want high return and invest actively 
2. Active investment could have not outperformed index investment  historically; it has contributed to making the reasonable price of equity.
3. As a result of "2." , less investors invest actively and more investors invest in index fund.
4. As a result of "3." , index fund is overvalued and there will be less competition for active investors and  there will be a lot more opportunity for the active investors to outperform index fund.  
5. goes back to "1."

I took it for granted that index investment performs better than active investment overall unless active investors have special skill set. However, I just recalled the fact that the more things are commonly good the less they are good in the end, as the market is reflexive by its nature.  

I would do the best to be an independent, elaborate, versatile thinker to survive in the market.


2017年9月12日火曜日

手堅いビジネス

時代の変化を受けるビジネスは、常に競争優位性を失う危険があります。
そのため、私は時代の変化に影響され難い業種に投資することが多いです。
例えば、信号機器大手の日本信号、NTT工事業者のシーキューブ、ガス工事業者の協和日成等がその手の会社になります。この手の会社は、独占・寡占会社から仕事を受注しますが、企業の規模・出向者受入・許認可業種である等の様々な理由から、過渡な価格競争に陥らず、安定的に利益を確保しています。経営陣は株主利益を代表している訳ではありませんが、それなりに配当を出しているため、企業価値毀損のリスクはある程度ヘッジされます。問題は、この手の会社は、割安な時(感覚的にはPER 7倍以下、配当3.5%以上くらい)以外に、特に頑張って買う理由もないことです(成長企業でないため)。
また機会があれば、この手の会社をたくさん買いたいと思っています。

The business which is susceptible to change is always in being danger of losing its competitive advantage.
Therefore, the businesses which are not susceptible to change are my favorite, e.g. Nippon Signal which is  a leading signal manufacturer, C-Cube which is  a NTT contractor and Kyowanissei which is a gas fitting contractor. These companies receive orders from monopolistic or oligopolistic enterprises. For various reasons such as its contractor's size, seconded managers and license, they will not fall into price competition and stably earn profits. Although their management does not represent shareholder's interests, reasonable dividend will mitigate the risk of the misuse of capital. The problem is that in the current market I can't find any of this kind of companies underpriced enough to buy; the ideal valuation of those stocks are PER 7 times or less and dividend 3.5% or more. I would want to buy a lot more of  this kind, if the window of opportunity gets open again in the future. 

2017年9月3日日曜日

所感 テスラ Some thoughts on Tesla: New Star or Just another bubble

テスラは米国の新興企業で電気自動車メーカーです。

2016年12月末決算(1ドル=100円)は、

売上7,000億円、当期損失▲670億円
PBR約12倍で、総資産2兆2,664億円。自己資本4,750億円、
時価総額5兆9,311億円
2016年度の自動車販売台数8万台弱

同業中堅のマツダ(株)の2017年3月期で比較すると、

売上5兆2,143億円、当期利益937億円
PBR約1倍で、総資産2兆5,245億円。自己資本1兆394億円。
時価総額9,082億円
2016年度の自動車販売台数156万台弱

以上のとおり、市場はテスラをかなり高く評価しています。

(販売台数はマツダの20分の1も、時価総額は6倍)
自動車産業は、キャピタルインテンシブで、かつ競争が激しい業界です。テスラが生産する電気自動車については、ブランド戦略が成功しているということは別として、本質的な競争優勢性がいまいち理解できません。そもそもトヨタやGM等の巨人が資本力や技術力、経験値を使ってまで、勝てない競争優位性を持っているようには思えません(ちなみにトヨタはグループで年間1,000万台以上販売しています)。

理解が困難なものに期待感が膨らむ時に、バブルは発生しますが、テスラの株価はバブルの状態にあると考えています。CEOイーロン・マスクのカリスマ性への妄信、自動運転への期待、電気自動車時代の到来への期待感、等々の様々な要素が、ポジティブフィードバックループを形成していると感じています。

特に取引する訳ではありませんが、市場の変調を感じるための「坑道のカナリア」として、テスラには今後も注目していきたいと思っています。


Tesla is an American electric carmaker, founded in 2003.


2016 fiscal year's result is following.  *1 dollar = 100 yen
Sales 70 billion yen, and net loss 6.7 billion yen.
PBR 12, total asset 2,266.4 billion yen and capital 475 billion yen.
Capital valuation 5,931 billion yen.
Numbers of car production in 2016 are around 80,000.

With comparison to Tesla, I refer to Mazda.
Sales 5,213.4 billion yen, and net income 9.3 billion yen.
PBR 1, total asset 2,524.5 billion yen. Capital 1,039 billion yen.
Capital valuation 9,082  billion yen.

Tesla is valued  highly in the market: Tesla produces cars 20 times less than Mazda but valued 6 times more in capital valuations. The automaker industry is highly capital intensive and very competitive. Studying Tesla, its brand recognition seems well but its competitive advantage is unclear to me. Is there anything Tesla does that Toyota or GM can not do?

The complex things that are hard to understand causes bubble, and I believe that Tesla's stock is in the state of bubble. Trust in Tesla's CEO, Elon Musk's charisma as a leap of faith, hope for self-driving car, hope for electric cars. All those things create positive feedback loop. 

I do not trade Tesla stocks, however I will be attentive to Tesla's stock price as a canary in a coal mine to test the market sentiment.



2017年8月30日水曜日

感情と思考の分離について On mental model filters

投資をする上では、感情と思考の分離が必要と考えます。一般社会で優秀とされる方々が、株式投資で成功できないのは、この両者を混同してしまうことが原因の一つと考えます。現実というフィードバックを適度に受けながら、独立した思考を構築していくことが、投資の世界で賢く生きていくために必要と感じます(難しいですが)。

という私も感情に支配されて、数々の失敗を経験してきました。ここのところでは「レアジョブ」というオンライン英会話運営会社への投資で失敗しました。これも期待という感情と思考を混同していた要素があったと思います。現実(決算結果)のフィードバックを受け撤退を強いられました(笑)

投資心理については、自分の考えを体系的にまとめたいと思うのですが、なにぶん時間がないもので・・。

We need to separate our emotion from our thought when making a decision in investment. The reason why smart people fail in the world of investment is partly because they mix their emotion with their thought. We have to construct independent thought receiving the feedback from the reality accordingly to be a wise man in the world of investment although that is challenging.

I myself made many mistakes in the past swayed by my feelings. The loss I made in Rarejob which is online English teaching school is one of them. I got the negative feedback on its financial result, and came to my sense.

I want to list and organize the mental model filters, however I am too busy to do that... I have got to do that somewhere anyway to learn more and get better.

2017年8月26日土曜日

投資ブログの問題点について confrontational nature of investment blog

今日は投資ブログの問題点について、考えてみたいと思います。
皆さんはどんな投資ブログに魅力を感じますか?
私が気になって、つい見てしまうのは次のようなブログです。
①市場予測・株価予測が載っている
②ポジションが開示されている
③定期的に投資報告がある

ブログの書き手側からみて、短期投資の場合であれば、①~③の書き込みは投資戦略の構築・運用に役立つと思います。
ただし、中・長期投資の場合においては、①~③の書き込みは投資戦略の構築・運用を阻害する要因になると考えます。

それは次の理由からです。
①市場予測・株価予測が載っている
→市場・株価予測は本質的に困難であり、予測を図ることで、迷走し、長期的なパフォーマンスが落ちる。
②ポジションが開示されている
→ポジションを開示することで、独立した状況判断に影響が発生し、長期的にパフォーマンスが落ちる。
③定期的に投資報告がある
→定期的にパフォーマンスを報告することで、より株価や短期的なパフォーマンスに意識が向かい、結果として、株の本質的価値への意識が相対的に薄まるため、長期的にみてパフォーマンスが落ちる。

逆に優秀な投資ブロガーさんたちは、下の特徴があると思います。
①は書き込まない(そもそも興味がない)
②は載せるが、周りの意見は気にしない。見当違いがあっても、速攻、方向転換できる
③は載せるが、長期志向で、作業的に投資報告しており、一喜一憂しない。

さて私のブログですが、①は私も興味がないので、書きません。
そして、自分は、優秀ではないので、当分は②、③は書かないつもりです。
当分は、株の分析や売買基準などの投資哲学について、書いていきたいと思います。
自信が出てきたら、②、③も書くかもしれません・・・。

以上、投資ブログに対する雑感でした。

Today, I ponder on the nature of confrontational nature of investment blog.
What kind of investment blog are you interested in?
I am inclined to seeing the blog which contains a) market and stock price forecast
b) disclosing position c) report on the performance  on a regular basis.

From the perspective of blogger dealing with short-term trade writing on 'a) - c)' will help you formulate and manage your strategy.
However, if you are investors dealing with mid-term and long term trade,  writing on 'a) - c)' would often do the opposite.

The reason why writing on 'a) - c)'  hinders a strategy of mid- to long- term investors is probably following.
 a) market and stock price forecast
→Forecasting is nearly impossible work, and trying to do that would lead you to be in the fog. That would worsen your long-term performance. 
b) disclosing position
→Disclosing position would hinder you from thinking independently. That would worsen your long-term performance. 
 c) report on the performance  on a regular basis
→Reporting on the performance on a regular basis will shift your mind to the market trend and the moving stock price. As a result of that, you unconsciously focus less on the intrinsic value.  That would worsen your long-term performance.

I studied the excellent investment blogs and concludes the following facts.
The excellent bloggers do not forecast; they do not care.
The excellent bloggers write on b) , but they think independently and they can turn its course swiftly at any time something went wrong.
The excellent bloggers think in long-term, and they are immune to the ups and downs on the market. They just report.

Regarding my blog, I do not write on a); I am not interested.
I am not the excellent, so I do write on b) and c) neither for the time being.
Instead, I would write on the investment philosophy and stock analysis.
I might write on b) and c) if I could get confident enough on what I do.

That's all for today, thanks for reading.